上大納の左義長
毎年2月14日に行われる上大納の左義長は、村人が文字や手仕事が上達するようにという願いから「書初め」や「つつみ」を持ちより火祭りにその願いを託すとともに、その行事に参加することによって無病息災を願ったり、家の無事平安を願ったりする年の初めの行事である。
いわゆるどんど焼きと同様に、この日に正月飾りや古いお札なども一緒に火にくべる。
左義長の煙にあたったりこの火で焼いた餅を食べると無病息災になれる、燃え残りを屋根に乗せるとこの一年火災を防げるといったようないわれが有るという。
* 由来について
「天の岩戸」の神話にちなんだとか、村人を苦しめた大ムカデを焼き滅ぼしたとか、経文の文字を拾い集めた尊い「鷺鳥」を意味するなど諸説があります。
* 構築左義長
芯にはナラの木を使いその芯木にワラを巻き付けしめ縄で七回半巻く。
そこに杉の木の枝を差し込みさらに上から大しめ縄を七回半巻き付ける。
左義長の高さにもよるが50m以上も必要になるしめ縄も、ワラから皆でなう。
先端にあきの方向(恵方)へ向けてやどり木(ホヤ)とサカキの枝を取り付ける。完成すると大きい時で高さは10mにも達する。
* 「つつみ」、「書初め」など
ホウノ木を採ってきて各家庭で作る「つつみ」や「書初め」をつるす。
先端にゴヘイを飾る。
※「つつみ」について
色紙、もよう紙、(昔は穴馬紙を使って糸で縫い合わせて作る飾り物。 下にさらに「ふさ」という飾り物をつるす。 女子が「はり仕事」が上達するようにとの願いから、作るものである。